今日のはぽん=『堤未果のショックドクトリン』

こんにちは。HAPONスタッフの笹田です。
今回は現在多くの書店で平積みされている堤未果さんの話題の本、『堤未果のショックドクトリン』を紹介します。

amazonから映像を拝借してます

実は、先日ラジオの仕事で(この仕事について書くと長くなるので割愛しますが)、堤未果さんと会う機会があったのです。

裏方の仕事で関わっていたので直接会話する時間は少なかったのですが、番組内で取り上げられた話題はこの『堤未果のショックドクトリン』がメインでした。

堤さんはこれまでも多くの著書を出してこられた(ご本人曰く今度の著作が36冊目だそうです)気鋭の国際ジャーナリストです。
そしてその著作を通して日本の危機的な現状を告発してこられました。
テレビでご覧になった方も多いかも。

堤未果さんのオフィシャルページ

今回の『堤未果のショックドクトリン』は、彼女が2001年9月11日にニューヨークのワールドトレードセンター近くで体験したアメリカ同時多発テロ事件と、その後行われた「ショックドクトリン」を目の当たりにした経験が下敷きにあります。

対テロ戦争の名のもとに矢継ぎ早に発令されていった、通常なら強い反対にあったであろう政策の数々。

民衆が強いショックを経験したあとの、冷静でいられない期間を利用してゴリ押ししたい政策を実現する。

その為にはスピードと、民衆に多大な影響力を持つ大手メディアの効率的な利用が不可欠です(すなわち、大手メディアも為政者側に協力しているということになりますね)。

この「ショックドクトリン」のノウハウは世界中で利用されています。
ここ日本でも、東日本大震災の後や2020年以降世界を席巻した「新型コロナパンデミック」で見事なまでに利用されました。

今回の新型コロナパンデミック騒ぎの中で行われた拙速なワクチン政策、マスク政策などで見せた政府や自治体のやり方。
それに対して批判的な報道がほとんど見られなかったどころか、民衆から冷静な判断力を奪うかのような恐怖をあおる報道を繰り返す大手メディアに強い違和感を抱いた方も結構いらっしゃったのではないでしょうか?

この『堤未果のショックドクトリン』にはその違和感の正体が見事に暴かれています。
そしてその内容に強いショックを受けるかもしれません。

でも、自分の身を政府のやりたい放題から守るためには、まずそのやり口を理解し、個人でできることを理解することから始めるしかないのだと強く感じさせてくれる名著です。

実際にお会いした堤さんはとても柔らかい物腰の、愛らしい(失礼!)方でしたが、この本の中では怒りを抑えた冷静な文体だからこそ伝わる、未来に対する強い危機感とそれでもその未来に希望を持ち続けている彼女の強さが胸に迫ってきます。

是非手に取ってお読みください。
お薦めいたします!!!
『堤未果のショックドクトリン』