Q’s Calendar 『このひと月』 第3回 「旧暦皐月は梅雨の季節」
今の暦は6月の中旬。今日(6/13)は何日かぶりに晴れ渡って、気持ちのいい日になりましたね。
こんにちは、フロントスタッフの笹田です。
みなさんは、「五月晴れ」と聞くとどんな空を思い出しますか?今の暦の5月の、湿度が低く晴れ渡った気持ちの良い青い空、という感じでしょうか。
実は旧暦の世界では皐月(5月)は梅雨の季節。本来、「五月晴れ」というのは、梅雨の合間の晴れ間のことを言い表していました。そう、まるで今日のような天気のことですね。
■旧暦皐月(5月)
今年は、今の暦の6月3日が旧暦の皐月朔日(1日)でした。先程も言いましたが、旧暦の皐月は梅雨の季節。旧暦皐月になって5日目の6月7日に、ここ東京は梅雨入りしましたね(西日本は遅れていますが)。
■端午の節句
さて、5月と言えば5日が「端午の節句」。人々が旧暦で生活していた江戸時代以前は、もちろんこの端午の節句も旧暦皐月の5日に祝っていたわけです。
菖蒲湯に使う菖蒲も、梅雨の季節が正に旬なんですよね。
■鯉のぼり
で、端午の節句と言えば「鯉のぼり」。江戸時代も末期になると、町人が力をつけてきて、武家だけでなく町方も鯉のぼりをあげるようになります。
今では「屋根より高いこいのぼり~♪」でも歌われているように、今の暦の5月ならではの、気持ちの良い天気の中を泳いでいるというイメージですが・・・。
旧暦で端午の節句を祝っていたころは梅雨。その雨を滝に見立てて、鯉の滝登りを表していたんだそうですよ。黄河の急流である「龍門」をいろんな魚が登ろうとして、結局登り切ったのは鯉だけだった、その鯉は滝を登り切って龍になった、という中国の故事にあやかったということなんですね。
<プロフィール>
笹田大介(澤山 休)
2008年、大学卒業後20年勤めた会社を飛び出し、ミュージシャン、ラジオDJ(DJ Name 澤山 休)等をしつつ、2018年3月よりHAPON新宿でフロントスタッフとして勤務。月に一度、HAPONのフロント辺りで「HAPON Bar Q’s Juke Joint」主宰。